ぽんぽんだより

愛知県長久手市での日常を綴っています。また、2021年7月 帝王切開瘢痕症候群と診断されました。その治療の過程も発信します。

帝王切開瘢痕症候群 再縫合手術①

さて、ずいぶんと期間が開いてしまったのですが、帝王切開瘢痕症候群の手術が終わりました。昨年(2022年)8月のことです。

主治医の先生のお話では、保険適用に伴い手術を待っている人が何人かいる、とのことでした。

一般的にこの手術の前には子宮鏡検査を行なって瘢痕部をよく観察する必要があるようなのですが、わたしの場合MRIでよほど明らかだったのか、子宮鏡検査はなく一般的な術前検査のみでした。血液検査と、麻酔関連のみです。

子宮鏡検査はとても痛いと聞いていたので、免れてよかったです。わたしの帝王切開瘢痕症候群については子宮鏡検査の話が出ることは一度もありませんでした。

ちなみに術式として、子宮鏡と腹腔鏡がありえるという話はあって、主治医の先生としては子宮鏡手術で改善されるというのはいまいち納得できない、特にわたしのように瘢痕部が薄くなっている場合意味をなさない、とのことで腹腔鏡術一択でした。

 

麻酔については血液検査と問診がありました。

問診では麻酔に対する恐怖心があるかどうかやこれまでの麻酔の経験について聞かれました。麻酔が怖いかどうかは本当に細かく聞いてくださり、心強かったです。麻酔で気持ち悪くなる傾向がある人は「女性」「車酔いをする」「喫煙習慣がある」などいくつかの特徴があり、うち3つ以上当てはまる人には吐き気どめを多めに点滴するとのことでした。「女性」がある時点でかなり多くの人が当てはまるようです。この問診次第で、場合によっては安定剤を入れたりもするそうです。

手術前日に入院、お昼ご飯までは普通に食事をし、夕飯はありませんでした。ただ、完全に絶食というわけではなくてビスケットとゼリー、アルジネートウォーターというものが提供されました。アルジネートウォーターを飲んでおくことで脱水を防ぎ、術後の回復が早くなるのだそうです。

帝王切開の時はまだそういうものがなかったのか、もしくは個人のクリニックだったからなのか、術前は完全絶食で術後の流動食から常食に移行するまでも結構かかったように思うのですが、今回は術後かなり早い段階でお茶を飲むことが許されましたしお昼から常食でした。

流動食が長いからと言ってそこまで気にもなりませんが、とはいえ他に楽しみもないので気が滅入りますし、早く普通の食事ができるようになるのは嬉しかったです。

 

わたしが入院していたのは大学病院だったということもあり、手術の際には研修医の方々がたくさん手伝いや見学に来ていました。術前の麻酔処置の前の諸々は全て研修医の方達がしてくれて、皆さんとても丁寧なのは良いのですが、とにかく緊張していました。わたし以上に緊張していて、わたしは却ってリラックスしてしまうほどでした。

酸素マスクを口に当ててくれた研修医さんは緊張で震える手にさらに力がこもってしまい、口と鼻を完全に塞がれて危うく窒息しそうで、その時はさすがにドキドキしました。

色々とバタバタしている向こうに主治医の先生が入室してくるのが見えました。

愉快な様子(おそらく患者を不安にさせないため)の麻酔医さんに「この麻酔はね〜とっても楽しい夢が見られるらしいですよ〜」と言われ、「そうなんだ、じゃあ娘と楽しく遊んでる夢がいいなあ。お砂場とか、最近行けてないけど喜ぶだろうなあ。」なんて考えているうちに・・・

 

なんと、手術が終わっていました。

本当に、麻酔医さんのお話の後の記憶がぽっかりないんです。

名前を呼ばれ、あれ?まだはじまってないよね?などと思いつつなんとなく返事をしました。看護師さんの「まだ半覚醒だね〜」という声が聞こえ、おそらくまたそのまま眠ってしまいました。

どれくらい経ったかわからないのですが、気がついた時には手術室から病室に移動していました。とにかく眠くて、声をかけられないとすぐに眠ってしまうような状態です。それでも看護師さんから何度も起こされ(意識確認?)、お水飲めますか?飲みましょう!と半強制的にお水を飲まされ、さらに「スマホ要りますよね?」と術後なのに普通にスマホを渡されました。これも、意識をはっきりさせてできるだけ回復を早くするための処置だったのかもしれません。

そうこうしているうちに主治医の先生がやってきて「体調どう〜?大丈夫〜?ご主人に連絡しとくね〜」と言って去っていきました。看護師さんから代理で連絡があると思っていたら先生から直接電話がかかってきて、夫は一瞬ドキッとしたそうです。

 

そんな感じで、手術までは長い道のりだったのですが、手術自体はあっという間で痛いことも怖いこともほぼありませんでした。